アリカンテの伝説

アリカンテの観光名所であるCastillo de Santa Barbara(サンタバーバラ城)の岩山にまつわる伝説をご紹介します。

サンタバーバラ城は岩山の上にありますが、その岩山の一部が人の横顔のようになっています。

下の写真ですが、わかりますか? この顔に関する伝説です。いくつか説があるようですが、今回は一つご紹介します。

伝説 "cara del moro (カラ デル モロ)"

Cara は顔、moroはムーア人の意味で"ムーア人の顔"ということになります。

イスラム帝国に支配されていたときの時代の話です。

アリカンテの要塞(現在のサンタ・バーバラ城)にカリフ(イスラムの最高権力者)とのそ娘、カンタラが住んでいました。その娘はとても美人なことで有名で、お父さんはそんな娘にふさわしい結婚相手を探すために盛大なパーティーを行いました。そのパーティーで二人の候補者を見つけ、それぞれに違う試練を与え、先にその試練を成し遂げた方に娘との結婚の権利を渡すことを約束しました。

一人はアリという名の男で、彼にはティビというアリカンテ近くの村から要塞に水を運び、長く丈夫な用水路を作ることを命じ、もう人の男アルマンゾールには海路でインド諸島に渡り、最高の香辛料を持ち帰るという試練が与えられました。

この試練に大きな差がありますが、なぜかは謎です・・・

それぞれの仕事に取り掛かった二人ですが、アリはカンタラと頻繁に会うようになりました。近くにいるのでそうなりますよね。二人は恋に落ち、恋愛にあまりに夢中になるあまりアリは自分の仕事を疎かにしてしまっていました。そのうち、アルマンゾールがインド諸島から香辛料を持ち帰ってきました。

カンタラの父は約束を守り、アルマンゾールに結婚の権利を与えます。

カンタラと結婚ができないと知ったアリは、あまりの悲しみのため山の頂上から飛び降りてしまいます。するとカンタラも深く悲しみ後を追い飛び降りてしまいました。さらに、娘を失ったことを悔やみ、悲しんだお父さんまで亡くなってしまいます。

すると、不思議なことに岩山にお父さんの横顔が現れたのです。

どうでしたか? 最後はみんな死んでしまい、ちょっと悲しいですが・・・。

ちなみに、街の名前アリカンテはアリとカンタラ "アリカンタラ" から取ったという説もあるみたいです。


Alicante Yokoso

人生に一度、海外に住んでみたいなんて思ったことありませんか。私もそう思っていました。 スペイン語に"nunca es tarde" という言葉があります。  何事も遅すぎることはない という意味です。 人生は一度切りです。 そんな方の背中を押し、初めの一歩を踏み出すお手伝いがしたいと思いこのブログを始めました。

0コメント

  • 1000 / 1000